土鈴関連の辞書です。

今後とも充実を図ります。


さなき 【鐸】

「 たく(鐸) 」に同じ。 「鉄(くろがね)の鐸を作らしむ/古語拾遺」

読み方は「小(さ)鳴るの器」から

しおり 【栞】

①本の読みかけの所に、はさんで目印とするもの。「紙折り」

経済的に余裕を持った大正期の「趣味家の世界」では「絵葉書」や「マッチラベル」と並び、「趣味創作しおり」も人気アイテムであった。

②初めての人などにわかりよく説明した本。手引き。「修学旅行の―」

③山路の帰りを迷わない様に、木の枝を折って目印にしたもの。「枝折り」

神戸土鈴友の会の会報のタイトル。例会の内容等の備忘録として、土鈴情報の交換の場として、 また、活動の案内として発行される。第1号は友の会発足1年後の昭和62年9月13日に発行された。

しゅ 【珠】

「 すずだま(鈴玉) 」に同じ。

すず 【鈴】

①多く金属製の中空の球で,下方に細長い穴をあけ,中に小さい玉をいれ,打ち振って鳴らすもの。 呪力(じゆりよく)があるとされ,古来神事や装身具として用いられ,のち楽器としても用いられる。 「鈴を鳴らす」 「鈴を振る」

「 駅鈴(えきれい) 」に同じ。 「左夫流児が斎きし殿に鈴掛けぬ駅馬(はゆま)下れり里もとどろに/万葉集 4110」

③(「鐸」と書く)釣り鐘形で中に舌(ぜつ)をつるした鳴り物。たく。れい。

④同じように音を出すものでも、外側から叩いたり撞(つ)いたりして音を出すものは鐘(かね・しょう)として区別される。釣鐘、半鐘、鐘楼・・・

[句] 鈴を転がすよう ・ 鈴を振ったよう

鈴は古くには「須須」という字を当てた。その音色が美しく清らかで、涼やかなことからスズと呼ばれた。

すずきまさひこ【鈴木正彦】

民俗学者、国文学者。「土鈴博士」とも、「昭和の本居宣長」とも「呼ばれた。

1922年(大正11年)4月21日岐阜県中津川市に生まれる。 國學院大學にて折口信夫に師事。

終戦後國學院の学部研究科(大学院)にて折口信夫の助手を勤め、25年に和洋女子大学(当時は短大)助教授、教授を経て、現在和洋女子大学名誉教授。

個人で15000点以上の土鈴を収集され、そのほとんどを奈良県にある飛鳥土鈴館へ寄贈・公開されていましたが、同館閉館後、一部は 和洋女子大学の文化資料館へ寄贈され、残りの大部分は現在は静岡県の 遠江國一宮 小國神社(おくにじんじゃ)にあり、近日公開の準備をされています。

また、鈴の愛好家が集まり 昭和56年に発足された「語鈴会」の発起人及び会長でもあり、 「神戸土鈴友の会」の顧問でもありました。

2020年11月29日 98歳で没。

すずくしろ 【鈴釧】

外側に5、6個の鈴をつけた青銅製の腕輪。古墳時代に用いられた。

東京国立博物館には静岡県三島市で出土した鈴釧が所蔵されている。6c-7c(古墳時代)、直径10.0。

すずくち すずぐち 【鈴口】

「孔」、「鈴穴」に同じ。

鈴の音を外部に響かせるために開けられた穴。通常は底の部分に開けられるが、 獅子頭土鈴の口のように、デザインによっては底以外の位置に開けられる場合もある。

様々な鈴口についてはこちらをご参照。

土鈴は縄文時代からあるが、縄文時代の土鈴には鈴口のないもの(小さな丸い孔があけられている)と、鈴口のあるものとに二分されているのに対して、 弥生時代の土鈴にははっきり鈴口を備えている点に、音の工夫に対する時代的変遷がうかがわれる。

すずだま すずたま 【鈴玉】

「 しゅ(珠) 」に同じ。

鈴の中に入れられたもので 振ると鈴の外殻とぶつかって音が鳴る。球形であることが多いが、場合によっては棒状やコイン状のこともある。

鐸の場合は鈴玉に相当するもの(錘・すい)は紐または板状や棒状の物(舌・ぜつ)で外殻上部からぶら下げられる。

すずひも 【鈴紐】

「ちゅう (鈕)」に同じ。

鈴の上部に付けられた紐。ぶら下げたり、持って振るために用いられる。

鈴紐は鐶に結びつけられたり、鈴の一部に開けられた穴に通してつけられたりする。

鈴紐のない土鈴も多い。

すやき 【素焼き】

粘土を釉薬をかけないまま、焼き物としては比較的低い温度(800℃程度)で焼成する方法、およびそうしてできた焼き物のこと。

日本の古代の縄文土器や弥生土器、土偶や埴輪もまた、素焼きの一種である。

土鈴の多くも素焼き、または素焼きの上にアクリル絵の具等で彩色したものである。


 

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