「ま」行
土鈴関連の辞書です。
今後とも充実を図ります。
子供が二つに割った饅頭を、両手に持っている立像で父母のいずれが好きかと問われた際その童子が饅頭を二つに割ってどちらが美味しいか反問したという教訓話に取材した物。
子供が利口になるまじないや、安産祈願に奉納されたりしました。
饅頭喰い人形の発祥について
饅頭喰いは 狂言の台本集『狂言記外篇』に収録されているものでその物語の内容は 都の饅頭売りが 田舎者に騙されて売り物の饅頭を 自分でみんな食べてしまうという話で現在の饅頭喰い人形の逸話とは全く違うものです
饅頭喰い人形は すでに江戸時代の文政年間には制作されていましたが、もともとは商売繁盛・千客万来を祈願する人形の一つとして他の童子物の人形と同じ扱いをされていたようです
明治七~八年ごろ大阪錦絵新聞に取り上げられ 大阪新聞 東京日日新聞で紹介されています。 新聞によって饅頭喰い人形の謂れが広められ世間に認知されたようです。
関西で大流行してのち子育て健勝祈願の信仰へ変化し、明治三〇年頃には 明治の時代背景の中で寺社での子授け祈願や 健勝祈願の人形として定着したものと思われます
上方落語の「佐々木裁き」にもこの話は取り入れられています。
勿論、土鈴の世界でも饅頭食い人形は多く作られてきました。
昭和63年4月に新作土鈴交換会として発足。
発起人は磯七蔵(東京)、遠山一男(岐阜)、石山邦子(神奈川)の各氏。
最初のセットは昭和63年10月末に完成。
平成5年の第6回まで続いた。