金魚の土鈴
今年は5月より夏のような天候があり、季節はどうなったのだろうと思う昨今ですが、今月は夏の風物詩を思い出して金魚の土鈴をご紹介します。
金魚の土鈴としては前回2012年8月を紹介していますので約7年ぶりです。
歌川国芳が描いた浮世絵シリーズ「金魚づくし」の1枚を立体の土鈴にしました。原画は 水中の生き物たちを擬人化し、ユーモアたっぷりに描いています。 国芳が得意とした いわゆる戯画です。
日本アルプスの代表的な高山鳥であるこの鳥は、特に富山県民が仰ぎ親しんできた霊峰立山に多く生息し「立山神の使い」として愛されています。
場面は金魚の世界に突然、化け猫が現れた様子、猫と金魚の対比が楽しいです。
浮世絵シリーズの他の土鈴はこちらをご覧ください。
海老天たまこ 2016年9月作品
昭和10年に趣味家が集まって「暑中御伺候鈴交換会」を行ったようです。
60個程度の土鈴が作られたようですが、その中にこのような金魚鉢の土鈴がありました。
柳澤神社は大和郡山城本丸跡にあり、祭神は五代将軍綱吉の側用人柳澤吉保です。
柳澤家は享保9年(1724年)に吉保の長男・柳沢吉里が甲斐甲府藩から15万石で大和郡山城の城主として移封されました。
大和郡山市は金魚の故郷として有名ですが、金魚養殖の由来は、柳澤吉里が大和郡山へ入部のときに始まると伝えられています。
そこで柳澤神社では今でも金魚土鈴が授与されています。
左の土鈴は戦前の作品で底の部分に「柳沢神社」と「赤膚焼」と刻印されています。
最近の土鈴はこちらをご覧ください。
大和郡山市では毎年「全国金魚すくい選手権大会」が開催されています。今年(2019年)は第25回になります。
金魚すくいで活躍する道具といえば円形の枠に和紙を貼った「ポイ」です。
そこで金魚をすくっている「ポイ」が土鈴となりました。一般に金魚すくいに用いられる金魚は和金ですが この土鈴では華やかな頂天眼(赤出目金の派生)がモデルです。
薄い土鈴ですが振れば当然音は鳴ります。
海老天たまこ 2014年7月作品
ポイで他にも色々すくってみましたこちらをご覧ください。
大和郡山市はマンホールの蓋も郵便局の風景印も金魚です。さすが金魚の故郷。
そこで風景印を用いた葉書土鈴も出来ました。
これも薄い土鈴ですが振れば音は鳴ります。
海老天たまこ 2013年8月作品
風景印葉書土鈴も色々すくってみましたこちらをご覧ください。
その他の金魚土鈴です。
左上:
山口県の柳井土産
「金魚の提灯ねぶた土鈴」作者不詳
右上:
古形博多人形作家・中ノ子勝美作
唐子乗せ金魚土鈴
左下:
中北訓子作 金魚土鈴
右下:
海老天たまこ作 猫張り子面
目玉が土鈴です
ヘッダーやフッターにもちいたのは上記の「暑中御伺候鈴交換会」で作られた金魚土鈴です。