神戸土鈴友の会のお土産土鈴②
今月の「大和の土鈴」は先月に続いて神戸土鈴友の会のお土産土鈴を紹介します。
今月はその「お土産土鈴」の中で2016年と2017年に頒布された八個の土鈴をご紹介します。
神津神社(吉向窯)の干支鈴については先月の午、 未の項目もご参照下さい。
申年のデザインは母猿に抱かれた三匹の子猿です。子猿は夫々見ざる聞かざる言わざるのポーズをとっています。
2016年1月頒布
4月例会の頒布ということで3月の雛人形土鈴、5月の節句(武者)土鈴が選ばれました。 京都人形「豪勝」さんの商品で注文ではなく、量産の市販品です。
また、「豪勝」さんは手広く販売されていましたが、近年廃業されました。
尚、「京都人形」と紛らわしい名前で「京陶人形」というのがありますが、こちらは「小田益三」さんの作品で別のものです。
2016年4月頒布
前回と同じく京都人形「豪勝」さんの作品です。
高さ約17cmと、少し大きめの土鈴で、表裏に十二神将が6体づつレリーフされ鈴紐取り付け部分には薬師如来がレリーフされています。 十二神将が薬師如来を守護しているイメージです。
奈良では新薬師寺の十二神将や室生寺の十二神将が有名ですが、土鈴には名が刻まれていません。また十二神将と銅鐸の関連性も不明ですが 古都のイメージを持つ京都や奈良の一般的な土産物として作られたものだと思われます。
2016年7月頒布
当初7月頒布のお土産土鈴は創作土鈴「野良吉」の池遵氏に依頼し、七福神土鈴とする計画でしたが 池遵氏の京都の窯が壊れたので土鈴作家活動を一時休業されましたので計画変更となりました。 池遵氏は大分県日田に帰郷され、新たに窯を立ち上げて再開予定のことですので楽しみにしています。
鵺は日本でもなかなか知名度の高い恐ろしい妖怪として伝わっています。
容姿は異説も多く存在するが、猿の頭、虎の胴体、蛇の尾を持つと言われる。
翼持たずして空を飛び、陰気な鳴き声で人々を悩ませる。横溝正史の「悪霊島」の映画化時、「鵺の鳴く夜は恐ろしい」というキャッチコピーは有名です。
この土鈴は型抜きではなく全部手びねりで作られています。
2016年11月頒布
中北さんのお土産土鈴は今回が2回目で、2008年9月には「酔いどれサンタ」土鈴が頒布されました。また、 中北さんの他の作品はこちらでもご覧ください。
酉年も神津神社(吉向窯)の宮司手作りの土鈴で始まりました。
「鶏に梅枝」が描かれています。
2017年1月頒布
大和出雲人形は昔、野見宿禰(のみのすくね)が出雲の国から大勢の土師(はじ:埴輪や土器を作る人)を呼び、桜井市出雲で埴輪の原点とも言われる土偶を作らせたのが起源とされています。
この地は長谷寺への街道沿いにあり、江戸時代には参拝者の土産用の土人形が盛んに作られたようです。
現在は奈良県指定伝統的工芸品に指定されています。
今回、土鈴にしていただいたものは福助さんですが、大和出雲人形には他に三番叟、大黒様、寿老人、力士、饅頭喰い、天神様、唐人、俵牛、座り犬等の作品があります。
2017年4月頒布
昨年の9月にも紹介した山本芳香さんの土鈴です。
土偶面を表裏に二つ着けて、両面にしていただきました。
中の空間が広く丸くなっていて、鈴玉がよく遊び、音が良いです。
高さ約92㎜です。
2017年7月頒布
歌舞伎舞踊の演目の一つ、二人道成寺をテーマにした土鈴です。
演目は「京鹿子娘二人道成寺(きょうがのこ ににん むすめどうじょうじ)」が正式かもしれませんが、 道成寺に伝わる「安珍・清姫伝説」をベースにして白拍子(実は清姫の幽霊)が鐘に取り憑いてしまう場面を土鈴にしています。
2017年11月頒布
神戸土鈴友の会について関心を持たれた方、一緒に土鈴を楽しんでみたいと思われた方はこのホームページの掲示板にご連絡ください。