干支土鈴 子
2020年の干支は庚子(かのえね)です。そこで子(ネズミ)の土鈴をご紹介します。
シリーズ化されている歯磨き干支土鈴の一つです。
ただし、子年の作品ではなく、子年生まれの人のリクエストに応えて作成したものです。
2013年 海老天たまこ作
打ち出の小槌に乗った子の土鈴です。
小槌から飛び出したような小判も散らされて縁起が良さそうです。
2019年6月 日本土鈴館への研修旅行参加者にプレゼントされました。
伊勢神宮の授与鈴は素焼きの五十鈴ですが、こちらは内宮の参拝者休憩所でのみ販売のものです。
鎌倉ベルズさんの干支鈴です。肉厚の割には音が軽やかで、また、例年のごとく独特な彩色が楽しいです。
余談ですが、最近仕入れた雑学です。
今年の干支は前述の通り庚子(かのえね)ですが、「庚」は音読みで「こう」、訓読みの「かのえ」は「金の兄」の意味になります。
金は陰陽五行説の基本で、木、火、土、金、水、(もく、か、ど、ごん、すい)の一つで語尾の兄(え)は陽、他方、弟(と)が陰です。
陰陽五行の10通りの組み合わせ甲、乙、丙、丁、戊、己、庚、辛、壬、癸(こう、おつ、へい、てい、ぼ、き、こう、しん、じん、き)が十干になります。
十干と十二支の組み合わせが干支です。
十干と十二支の組み合わせなら120通りあるので、干支も120通りあっても良いのですが半分の60しかありません。60年で還暦になります。
それは、子丑寅宇辰巳・・・にも陽陰陽陰陽陰・・・があって陽と陽、陰と陰の組み合わせしかないためです。
今年の2月21日の四天王寺の弘法市で見つけた土鈴です。この日は新型コロナウイルスの影響か、人出はいつもより少なかったように思います。
宝福寺は岡山県総社市にあり、画聖雪舟が修行した寺として有名です。
雪舟といえば涙で描いたネズミの絵の話が有名ですが、その舞台となったのが宝福寺です。土鈴から飛び出すように表現されたネズミは活き活きと描かれた雪舟のネズミを連想させるものでしょうか。 ということで、この土鈴は干支鈴ではないのかもしれません。
また土鈴の裏側に浮き彫りされた三重塔は宝福寺の建造物の中では最も古く解体修理の際、永和二年(1376)の墨書銘が発見されています。岡山県下二番目の古塔としても貴重です。
ちなみに岡山県で一番古い塔は美作市の長福寺の三重塔で、鎌倉時代中期の弘安8年(1285年)の建立だそうです。
ヘッダー、フッターの土鈴は湊焼の絵馬型干支土鈴です。