干支土鈴・亥
今年は平成最後の亥年(己亥・つちのとい)です。今月の「大和の土鈴」はその干支にちなんで亥の土鈴をご紹介します。
一回り前の亥年(2007年)にも紹介していましたが、そのページはこんなページでした。
また昨年の戌年(2018年)のページはこちらです。
落語土鈴として既出の池田の猪買いです。
亥年にあたってイノシシの出てくる落語ネタを探してみると
「猪の酒」:毎日放送テレビの正月番組『米朝一門顔見世興行』において、桂枝雀が毎年その干支にちなんだ落語を演じていた内で1995年に演じたと記録されているもの。 ほとんど出会う機会のない噺ですが今年は誰か演じたでしょうか。
「鉄砲勇助(嘘つき村)」:巨大なイノシシを退治するシーンが出てきます。
「二番煎じ」:イノシシは既にお肉となって、猪鍋の形で登場します。
やはり一番といえば、この「池田の猪買い」でしょうね。 地元の池田市にある落語みゅーじあむの門前には「池田の猪買い」の顔出し看板が置かれていますし、 来館記念のお土産として「池田の猪買い双六」も売られています。
左は名和さん作の亥・奴さん土鈴。
右はフジワラヨウコさん作の松竹梅亥土鈴です。
2018年12月作
亥土鈴を色々三種集めてみました。
左側:岡山県備前市の社会福祉法人ひだすき作業所で作られた備前焼の土鈴です。
右上:三代目小川二楽(政之助:H25年9月10日に83歳で没)作の赤膚焼土鈴です。
右下:福島県のすか川土鈴、六桃窯(りくとうがま)菊地瑞成さんの作品です。 菊地さんは、瀬戸焼の本場で修業した後に昭和46年に創業し、日用食器・装飾品・茶器類と共に、郷土玩具として土鈴を生産しました。 六桃窯は釉薬に特徴があり、パステルカラーを施された土鈴は独特です。
赤膚焼とすか川土鈴は旧作です。
2019年の授与鈴です。
左上は伊勢神宮。伊勢神宮といえば五十鈴が有名ですがこちらは正装した立ち姿です。
右上は率川神社(青垣園製)。率川は「いさがわ」と読まれ、奈良市で一番古い神社と言われています。また、桜井市の大神神社の摂社です。
また、古くより子供の守り神として知られ、「子守明神」とも呼ばれています。従って干支鈴も今年と同様に子守をしているデザインが多いです。
右下は東大寺の親子鈴です。東大寺では毎年このような親子鈴と単体の土鈴が授与されています。
絵付けが丁寧で全て異なり、カラフルな仕上げです。