先月は大分県臼杵市深田の里にある「臼杵石仏」土鈴をご紹介しました。引き続き今月も大分県。国東半島の石仏に関連した土鈴です。
周防灘に丸く突き出した半島の国東半島は、奈良時代から平安時代にかけて六郷満山と呼ばれる仏教文化が栄えた所です。崖に刻まれた熊野磨崖仏や国東塔に代表される石造物も多く、「み仏の里」と呼ばれています。
半島の付け根には全国4万八幡神社の総社で、秀麗な社殿をもつ宇佐八幡宮があり、また、その辺りに点在する古墳群からも古くからの文化が感じられる土地です。
不動明王石仏 |
不動明王土鈴 |
熊野磨崖仏 熊野磨崖仏は藤原時代末期の物で、国東半島最大の磨崖仏です。左の不動明王は8メートル、右の大日如来は6.8メートルもあります。 土鈴は民芸六郷山房・虎熊 祐 作 |
大日如来石仏 本物はこんな感じ |
大日如来石仏土鈴。 上の不動明王と表裏一体になっています。 |
大日如来石仏土鈴。 こちらの方が本物に似ています。 |
不動土鈴 民芸六郷山房 製 |
両子寺の石像仁王 |
鰐口土鈴の鰐口とは仏殿の前に吊るされ、礼拝に際して長い紐でコンコンと鳴らすものです。鰐が恐るべきものだという意味を含んだ金属鼓で印度舎衛国では金、銀、銅の3種類の鼓があり、それぞれ衆人を召集するために使用された。
金口(こんく)の広いのは仏様の口ともいわれ、銅製で中を空とし上より吊るして打ち鳴らす。
仏教世界ではこの音響が仏陀の声であるとした。