奈良県南部の御所市にある巨勢山古墳群は約700にも及ぶ大小の古墳が点在しています。中でも 室宮山古墳(室大墓・国史跡)は、当時の天皇陵墓にも比肩する全長238メートル、全国で第18位の大きさを誇る古墳時代中期の前方後円墳で、葛城襲津彦(そつひこ)の墓の有力な候補といわれています。
また飛鳥の石舞台古墳に匹敵する石室が見つかった條ウル神古墳もこの中にあります。
また、欠史八代の孝昭・孝安天皇陵や日本武尊白鳥陵といった伝説上の御陵があり、真偽はともかく、大和朝廷の国造りの時にはこのあたりを地盤とする先住の葛城氏の力が必要であったことを窺わせます。