栞バックナンバー 第155号 卓話 2
折角、ここまできたので近くの岡寺にも参りましたら、昔は天人せん鈴(「せんは四角い形の瓦の意」)の土鈴や別名“龍蓋寺”ということで龍の鈴もありましたが今はありません。 岡寺は西国33ヵ所・第7番目の札所で、最近は桜(さくら)地蔵鈴と童(わらべ)観音鈴というものが置いていてすっかり変わっていました。 お坊さんに伺うと、「今の来る客には見で“可愛い”、“綺麗”の二文字で売れるようで、第7番目札所の観音様ですのでこれにしました」と。 昔を知る私にとっては何とも佗びしい土鈴が置かれていることを経験しましたので、本日は「授与鈴の現況と課題」という題でお話ししてみたいと思います。 一番大きな問題は課題です。現況よりも「課題」の方が問題なのです。