歴史上の人物・古代の土鈴
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今月からは歴史上の人物の土鈴を時代順にシリーズで取り上げようと思います。
まず1回目の今月は古代の人物です。ただ古代ですから実在の人物とは限りません。
最初は邪馬台国の女王・卑弥呼です。
左から、三角縁神獣鏡を持った卑弥呼、箸墓の上でポーズをとる卑弥呼ちゃん(桜井市のキャラクター)、箸墓幻想です。
箸墓幻想は卑弥呼の墓といわれる桜井市の箸墓をリアルに表現し、そこに卑弥呼の幻を登場させたユニークな土鈴ですです。
海老天たまこ作
初代の「神武天皇」土鈴です。126代続く天皇の中でも土鈴になっているのは少ないです。神武天皇以外には万葉集にからんで天武天皇・持統天皇、 正倉院に因んで聖武天皇、世界最大の御陵で有名な仁徳天皇、古墳がらみで仲哀天皇くらいが思い当たります。
神武天皇土鈴の画像で左側はすがも土鈴・木村昭宣作、右側は神武天皇が祭神の樫原神宮のものです。
日本武尊(ヤマトタケル)の土鈴です。『古事記』では主に「倭建命」と表記されています。
第12代景行天皇の皇子で、第14代仲哀天皇の父にあたり日本古代史上の伝説的英雄です。
画像は左から埼玉県三峰神社、滋賀県建部大社、三重県加佐登神社のものです。
古事記土鈴シリーズの中の古事記(中巻「ヤマトタケルの白鳥伝説」の土鈴です。
「倭は 国のまほろば たたなづく 青垣 山隠れる 倭し うるわし」という有名な国偲歌を残して三重の能煩野で亡くなったヤマトタケルの霊は大白鳥になって飛び立ったのです。
飛んで行った先は羽曳野の古市古墳群のひとつの白鳥陵とされています。
この土鈴では伊勢国能褒野の陵から河内国志幾の陵に向かう白鳥が表現されています。
現存の古事記写本は本になっていますが、天皇に献上された当初は巻物であったと考えられます。この土鈴はその巻物の形になっています。
古事記の土鈴はこれを含めて6種類作られました。こちらをご覧下さい。
海老天たまこ作
土鈴「牛窓の牛鬼(うしまどのうしおに)」です。
岡山県の牛窓に残る伝承では第十四代仲哀天皇が妻である神功皇后と共に三韓(新羅・百済・高句麗)と戦いに行く途中、この地で塵輪鬼(ちんりんき)と言う怪物に襲われ、その戦いの流れ矢で崩御されてしまった。そして作られたお墓が牛窓天神山古墳だということです。 そして牛鬼はというと、今度は神功皇后が三韓と戦った帰り道、再び牛窓に来た時、死んだはずの塵輪鬼の魂魄(こんぱく)が牛鬼に姿を変えて海底から出現し襲ってきたのでした。
土鈴では牛窓天神山古墳の上に並び立つ仲哀天皇と神功皇后、裏側を見ると大きな口を開いて襲ってくる牛鬼が表現されています。
海老天たまこ作
上記の仲哀天皇の孫にあたる仁徳天皇の御陵の土鈴です。
大阪府堺市にある仁徳天皇陵古墳「百舌鳥耳原中陵(もずのみみはらのなかのみささぎ)」は全長486m、高さ35.8m、体積140万立方mです。墓域面積は世界最大であるとされています。
大中小の3種の土鈴が作られて墳丘に立つ仁徳帝や陪塚が表現されています。
画像にはありませんが題の土鈴の底面には大雀命(おほさざきのみこと)墓碑と勾玉が描かれれています。
海老天たまこ作
ヘッダーとフッターにも古代の人物に関連してヘッダーには縄文時代の遮光器土偶や土偶女子、フッターには埴輪の笑う埴輪や埴輪頭部の土鈴を挙げました。 また、背景には勾玉をイメージして巴市松模様を採用しました。