10月です。10月⇒コスモス⇒般若寺と連想して南都・般若寺の土鈴を紹介します。

奈良市の般若寺は飛鳥時代に創建され天平のころには平城京の鬼門を鎮護するお寺でした。それ以来、般若経の学問寺として栄え、数々の文化財を今に伝えています。

中でもご本尊の文殊菩薩騎獅像は鎌倉時代の大作で智慧を司る仏とされていて学業成就・受験合格を祈る人が絶えません。

また「花の寺」としても有名でコスモス、水仙、山吹などが四季それぞれを飾っています。


文殊の鈴 山本芳考作

0056_文殊の鈴_山本芳考作

ご本尊の文殊菩薩は獅子に騎乗した姿ですので、その獅子の頭を模して「文殊の鈴」とされました。

後頭部に陽刻された梵字は「マン」で、文殊菩薩を現わします。

 

文殊の鈴 箱のラベルと栞

箱のラベルと栞

栞には次のように記されています。

仏様には、白象、水牛、孔雀、龍などの動物を配する姿の像が所々で拝まれる。

それぞれの動物の性格、特異なる風貌、心情性格などの良さを取りて、その効力をあらわされたものであろう。

獅子は獣の王とも言われ、それに乗る文殊菩薩は智慧の師、またさとりの母と経に説かれ、一般には学問の仏様として知られています。 その文殊菩薩にあずかり、生活の中で少しでも良い方に進まれれば喜ばしきこと多からんかと存じます。

           合   掌

       南都  般若寺

文殊の鈴 山本芳香作

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山本芳香さんが山本芳考さんの型から復元された土鈴です。

色彩が明るく鮮やかです。

 

山本芳香さんが復元された全作品をリストにまとめましたのでご参照下さい。

全リスト

文殊の鈴 作者不詳

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山本さんの土鈴よりずっと小さいですが、同じく獅子頭の土鈴です。

作者は判りませんが、丁寧な創りです。

般若寺のものではありませんが獅子に乗った文殊菩薩の土鈴はこちらに紹介しています。

花土鈴

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花の寺にちなんで、コスモスの土鈴・紫陽花の土鈴です。

 

雛土鈴

雛土鈴

小さなお雛様の土鈴です。

親指の先ほどの大きさです。

現在、般若寺では残念ながら土鈴は授与されていません。

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