人物土鈴を集めてみました。人物といっても、土鈴になっているものはたくさんありますので今月は源平時代をテーマとしたものを紹介します。

武蔵坊弁慶・僧兵姿

0000_benkei_manpei

万兵作

「万兵」の土鈴は 日本全国で見かける観光みやげですが、 しっかりとした肉厚で、彩色も特長的なものです。

「手造り」のシールが貼られています。

弁慶の引きずり鐘

0773_benkei_kane

弁慶の引きずり鐘の土鈴2種です。

左側のものは大津絵をベースにした中野和彦氏作。

右の釣鐘型のものは三井寺の授与鈴でした。

カワイイ系の弁慶さん

1367_1958_benkei_kawaii

弁慶さんは強そうなデザインも多いですが、こんなカワイイ系の土鈴もあります。

 

那須与一の扇の的と義経の凧

4565_4584_yoichi_yoshitsune

寿永4年(1185年)2月、讃岐屋島へ逃れた平家を追って、義経は背後から平家を急襲した。平家物語の一場面です。

激しい攻防が繰り返され後、日が暮れて両軍が兵を引きかけている時、沖の平家軍から年若い美女を乗せた小舟が一艘漕ぎ寄せてきた。 美女は、日輪が描かれた扇を竿の先にはさんで船べりに立て、陸の源氏に向かって手招きをしている。 これを見た、義経は、弓の名手・那須与一宗高に扇を射抜くよう命令した。

与一は、外したら切腹を覚悟して、 「南無八幡」と心に念じ渾身の力で鏑矢を放つと、矢はうなりを立てて飛び放たれ見事に扇の要近くに命中。扇は空へ舞い上がり、ひらひらと海へ落ちた。

この様子を固唾を飲んで見守っていた源平両軍は、どっと歓声を上げて与一を褒め讃えたのであった。

右側は凧の土鈴。出陣姿の義経が描かれています。

修善寺の土鈴

4614_4816_yasyaou_yoritomo

修善寺の土鈴です。

修善寺は源頼朝の弟である源範頼や頼朝の息子の鎌倉二代将軍 源頼家と関係の深い土地ですが、左側の武将は大願成就と書かれているのでやはり源頼朝の土鈴だと思われます。

また、右側は岡本綺堂の戯曲「修善寺物語」の主人公・夜叉王(やしゃおう)の土鈴です。

伊豆修禅寺に住む面作り師“夜叉王”が、やはり伊豆に幽閉されている鎌倉幕府2代将軍源頼家より、頼家の顔に似せた面の注文を受けているが、何度作っても死相が現れ完成できないでいる。

その後、夜叉王の娘も絡んでストーリーは展開していく。

土鈴の側面には般若のような面が描かれています。万兵作

中尊寺・義経と弁慶

5994_cyuusonji_yuuraku

中尊寺の土鈴です。

中尊寺のある平泉は義経・弁慶終焉の地とされています。土鈴の表と裏には義経と弁慶が描かれています。

左下のものは着色前の白生地で、売られているものではありません。勇楽作

歴史上の人物が描かれた土鈴は他にも色々ありますので、また次月にご紹介しましょう。

Copyright (C) 猫饅頭@大和の土鈴