今は木津川市になっていますが以前の住所は相楽郡加茂町大字西小小字札場、 京都のお寺というより大和の古寺というのが実態です。
池を中心とした浄土式庭園をはさんで西に9体の阿弥陀如来像を安置する平安末期の本堂、東にこの三重塔が印象的なお寺です。 お彼岸の中日には三重塔の真後ろから太陽が昇り、本堂の真後ろに沈むそうです。
様式 | 指定 | 創建 | 移建 | 高さ | 特徴 | 備考 |
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三重塔 | 国宝 | 平安時代 | 治承2年(1178年) | 15.3m | 3間四方・桧皮葺 | 藤原時代和様建築 |
この塔は京都府下で最古の三重塔で、「醍醐寺五重塔」と並び京都に残る数少ない平安時代の塔です。 移建ということですが、元あったといわれる京都一条大宮に残されていれば応仁の乱を始めとする戦乱で焼失してしまっていたことでしょう。
ただ、藤原忠親の日記(山槐塊記)には治承3年(1179)2月に一条大宮三重塔を参拝したと記されているそうです。同じものだとすると移建年代と矛盾が出てきます。