岡山市法界院にある半田山植物園内、標高85m程の丘陵上に営まれた、全長65mの前方後円墳である。
後円部径約43mで、南の平野側に向けた前方部がやや短く低いのが特徴である。埴輪や葺石は認められない。
後円部の頂上は戦時中に高射砲陣地となった時、大きな穴があけられたが、ここに竪穴式石室があった。
東京国立博物館に保管されている副葬品には、鉄槍や一部に金を張った冑などの武器類に加え、鍬を鍛えるのに用いた金槌やヤットコがあり、この古墳に埋葬された 首長と鍛冶集団の関わりが注目される。
なお、この古墳のすぐ南の尾根筋など、周辺部には、小規模な方形の古墳数基や、弥生時代の墓地などが所在している。
平成4年3月 岡山市教育委員会 (現地解説看板より)
墳形 | 全長 | 後円部径 | 後円部高 | 前方部幅 | 前方部高 | くびれ部幅 | くびれ部高 | 年代 |
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前方後円墳 | 65 | 43 | 6 | 古墳時代中頃 西暦5世紀後半 |
くびれ部 左が後円部、右が前方部 |
前方部から後円部を望む |
後円部から前方部を望む 2008年12月 |
半田山植物園 後円部の外側 2008年12月 |