妖怪の土鈴、2017年の作品です。
第6回 made in Kurashiki in くらしき 参加作品。
ぬらりひょん
妖怪ではあるが、特に悪さをするわけでもないようである。
姿は頭の大きな老人で、口元に笑みを浮かべているように見える。僧のようでもあり、商人のようでもある。
人々が忙しくしているところにやって来ては勝手に家に上がりお茶を飲んだり、煙草を吸ったり、まるでその家の主のように振る舞う。
人々は忙しくしているものだから、特にその正体を確かめようとはしない。とらえどころなく、「ぬらり」と手をすり抜け、「ひょん」とまた現れる。何を目的として人前に現れるのかは、依然として不明である。
ぬらりひょん 2017年4月作品
足長手長
足長手長は1体の妖怪ではなく、足長人(あしながじん)と手長人(てながじん)の2種ペアの妖怪である。
足長人は「足長国」の住民、手長人は「手長国」の住民。その名の通り、それぞれ脚と手の長さが体格に比較して非常に長いとされる。 海で漁をする際には、常に足長人と手長人の1人ずつの組み合わせで海へ出て、足長人が手長人を背負い、手長人が獲物を捕らえるという。
中国の古代の地理書『山海経』(せんがいきょう)にも記されているので妖怪というより異国人・ビックリ人間という扱いだったのだろう。
その足長人が手長人を背負って魚を捕っている場面を土鈴にしました。 『浅草奥山生人形』という歌川国芳の絵にも同様の場面が描かれています。
足長手長 2017年4月作品
小豆洗い
小豆洗い(あずきあらい)または小豆とぎ(あずきとぎ)は、ショキショキと音をたてて川で小豆を洗うといわれる日本の妖怪、全国あちこちに出現する。
大分県の伝説では、歌をうたう。「小豆とごうか、人とって食おうか、ショキ、ショキ」面白がって近づくと必ず川に落ちる。 声は聞こえるけれど小豆洗いの姿は見えないとされている。
姿を見せるのは茨城県や佐渡島の小豆洗いで、背が低く目の大きい法師姿で、笑いながら小豆を洗っているという。 境港の水木しげるロードに設置されている「小豆洗い」のブロンズ像もこのスタイルである。
土鈴は鈴玉を3個入れています。振ると小豆を洗うようなショキショキという音が聞こえるでしょうか。
小豆洗い 2017年4月作品