佐賀県 唐津市
夏休みを利用して九州まで遠征しました。そこで今回紹介するのは、佐賀県の久里双水古墳です。JR唐津線の山本駅から歩約15分、列車は約1時間に1本なので次の列車までに戻ってこようとするとかなり忙しいです。遠くから見ると芝生に覆われているような鮮やかな緑でしたが、実際は夏草が茂っていました。夏の暑い日、他には物好きな訪問者も無く、墳丘はひっそりとしていました。たぶん、墳丘の形を見るには草の枯れた冬場がベストなのでしょう。
この古墳は昭和56年6月宅地開発に伴う確認調査によって発見されたものです。唐津市街地の南約6kmの丘陵の先端に位置し、松浦川に面した高台に築かれていますので、ここからは唐津平野を一望することが出来ます。
前方後円墳としては佐賀県では舟塚古墳に次いで第二の規模を誇り、全長約108.5m、後円部径約62m・高さ約10.5m、前方部幅約36m・同長約41.5m高さ約8.5mの大きさです。
当古墳は3世紀後期から4世紀初期に築造されたと見られており、後円部に竪穴式石室が見つかっています。付近は邪馬台国の記述で有名な中国の史書「魏志倭人伝」にかかれている国々の一つ「末盧国」の位置と推定されており、古墳の被葬者は末羅県主と考えられています。南に連続する双水柴山古墳群と双水迫古墳群とを含めると、大型、中型、小型、それぞれの古墳を一ヶ所で見ることが出来る点でも特に重要とされています。
遠景 西側から |
前方部が細く 長いのが特徴です |
登り口 |
墳丘・前方部 細長いのがよく判ります。 |
復元家屋もでき、 公園と整備されています。 |
当地は日本最古の稲作発祥の地とされ、市内の末盧館には復元水田が作られています。 |