「のりこぼし(糊こぼし)」とは東大寺開山堂の南側、基壇のすぐきわに植えられた椿(つばき)の木のことをいいます。 お水取りに使われる造花の椿を作る時に糊をこぼしてしまったかのような斑点があるので「糊こぼし」呼ばれます。 この椿は伝香寺の"ちり椿"、白毫寺の"五色椿"と合わせてに奈良の三名椿(さんめいちん)と言われています。
開山堂は四月堂の北側に位置し、良弁(ろうべん)僧正をおまつりするお堂ですが、苔庭が痛むということで残念ながら非公開。 二月堂の舞台から西方に望むこが出来ます。また、毎年12月16日のみ公開さます。
ところでこの「糊こぼし」土鈴、東大寺のお水取りでは2月20日より戒壇院庫裏を別火坊として練行衆が入り精進潔斎して椿の花の造花を作ります、その造花を形取ったものです。 お水取りは二月堂において観音菩薩の前で14日間、毎日6回の法要を行い、天平勝宝4年(西暦752年)より現在まで途絶えること無しに続けられています。
糊こぼし土鈴 |
糊こぼし造花 |
牛王札(ごおうふだ) |
籠松明 |
お水取り土鈴 |
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