巳の土鈴
2025年は「乙巳(きのとみ)」の年です。そこで今月は巳の土鈴を紹介します。
巳は干支鈴の中ではイマイチ不人気の干支です。ニョロニョロしたヘビのイメージを脱し、いかに可愛く仕上げるか作家さんたちの工夫が見られます。
倉富博美さんの新作土鈴です。干支鈴も色々作られてきた倉富さんですが、今年の新作はこの一点だけだそうです。
寂静とは「ひっそりして静かなこと。」という意味の他に「煩悩を離れ苦しみを絶った解脱の境地」という仏教的な意味もあります。干支の中でもいちばん嫌われものの蛇ですが、 蛇は蛇なりの矜持とか、生き方とか、そんなものがあるのではないか、私たち人間が学ぶべき何かがあるのではないか、嫌われもの、だからこそです。
「慎独」という言葉もありますが、蛇様には「寂静」と名付けられました。
備中張り子倶楽部の井上エリさんの作品です。
左から、「梅からさん」、「巳抱き招き猫」、「巳持ち立ち招き猫」、「見上げてごらん」です。
備中張り子倶楽部の富士山笑呼さんの作品です。
神戸土鈴友の会の2024年10月のお土産土鈴として誂えました。
特に白ヘビは蓄財のシンボルであり、招き猫と組み合わせてとても目出度い雰囲気にしていただきました。
上記に続いて備中張り子倶楽部の富士山笑呼さんの作品です。
ペロっと出した舌が可愛いです。
備中張り子倶楽部の林由美枝さんの作品です。
大口を開いて笑っているようです。
備中張り子倶楽部のフジワラヨウコさんの作品です。
他の干支なら「小判抱き」となるのでしょうが、ヘビは手がないので小判を咥えています。
やはりヘビは蓄財のシンボルなので小判が似合っているのでしょう。
上記と同じく備中張り子倶楽部のフジワラヨウコさんの作品です。
作者のフジワラさんは岡山県在住、岡山といえば桃ですね。
美味しそうな桃に載っています。
以上は今年の新作土鈴をご紹介しました。ヘッダーとフッターに取り込んだのは12年前の海老天たまこの巳土鈴です。 ヘッダー左側は大したもんじゃ祭、右側は三輪の二神、フッター左側は三つ巴のドーナツ型巳、右側は巳の冠で遊ぶ招き猫です。