今月は文楽・浄瑠璃に関連した土鈴をご紹介します。

「文楽」というのは、もともとは「文楽座」という大阪の劇場で始まった「人形浄瑠璃」の一座のことなので、 当然「文楽」=「浄瑠璃」という訳ではないのですが、ここではあまり厳密に区分けしないで土鈴をご紹介します。


阿波木偶 お弓、おつる、十郎兵衛

阿波木偶

阿波人形浄瑠璃の代表的外題「傾城阿波鳴門(けいせいあわのなると)」の木偶人形(でこにんぎょう)の頭です。

巡礼娘おつるが語る「ととさんの名は阿波の十郎兵衛、かかさんの名はお弓と申します」という場面が有名ですが、そのお弓、おつると十郎兵衛です。

 

福岡吉井 浄瑠璃人形の頭

福岡吉井

福岡県うきは市吉井町で作られた吉井土偶(でこ)を基にした土鈴です。

吉井人形浄瑠璃の頭(かしら)には、弁慶・義経・五郎・十郎の4種があるそうなのですが、これは誰?

弁慶でも曽我兄弟でもなれば消去法で義経ということになるのですが。

 

露天神

露天神

露天神社(つゆのてんじんしゃ)は「お初天神」の名で広く知られる神社で大阪のキタの繁華街にあります。

近松門左衛門作の人形浄瑠璃「曽根崎心中」のゆかりの地です。

主人公のお初と徳兵衛が手を取り合った絵馬型の土鈴は滋賀県江州物産・中野和彦さんの作品です。

土鈴の背景は露天神社の境内

大夫さんと三味線弾きさん

大夫さんと三味線弾きさん

大夫さんと三味線弾きさんの土鈴です。

結構リアルに似せています。どなたかはご想像下さい。

前列の衣装は夏祭浪花鑑(なつまつり なにわ かがみ)の団七九郎兵衛の衣装をイメージしたものです。

海老天たまこ 作

イノシシの大夫さんと三味線弾きさん

イノシシの大夫さんと三味線弾きさん

上に大夫さんと三味線弾きさんの土鈴をご紹介しましたが、こちらは人間ではなくてイノシシです。

2019年の干支土鈴として作成したものです。

干支土鈴といえば文楽ではないですがイノシシが落語を演じているものもありました。時うどんこんにゃく問答です。

海老天たまこ 作


ヘッダー、フッターにも浄瑠璃人形の頭土鈴を嵌め込みました。

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