備中張り子倶楽部の地元岡山県にちなんだ土鈴たちです。

このページは吉備津の釜に関連した土鈴です。

桃太郎の伝説  鳴釜神事土鈴 (三つ組)

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「桃太郎の鬼退治」という有名なおとぎ話。そのお話には温羅(うら)伝説という元ネタがあります。第10代の崇神天皇の頃、今の岡山県に温羅(うら)という鬼が住んでいました。 それを退治したのが桃太郎のモデルとされる吉備津彦命(きびつひこのみこと)です。。

退治された温羅の首は切られてもなお唸り続けたために、吉備津神社のお釜の下に埋められました。また、そのお釜を用いて鳴釜神事という特殊神事が今も行われています。

土鈴は、吉備津彦命と戦って首を切られる温羅、その首が飛んで行ってお釜にスポンと入る、そして鳴釜神事の様子を表現しました。3つの土鈴を組み合わせて楽しめます。

桃太郎といえば人気の昔話で、子供の成長を願って端午の節句に飾られるヒーローです。また、その鬼退治には「温羅(うら)伝説」という元ネタがあってお話の世界は広がっていきます。

土鈴はそのような桃太郎の世界を様々なシーンで捉えて、この「鳴釜神事」だけでなく、「桃の中」、「誕生」、「成長」、「鬼退治」、「鬼ノ城」、 「中山茶臼山古墳(桃太郎のお墓?)」・・・と作成しています。是非これらの鈴も手に取ってご覧ください。

雨月物語 吉備津の釜土鈴

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江戸時代に書かれた上田秋成の雨月物語にある「吉備津の釜」のお話です。

吉備津神社の神官の娘と農家の長男の結婚にあたり、鳴釜の神事を執り行なったが釜は小さな音しかならず凶事の印であった。それでも強引に結婚したけれど、それが不幸の始まり。 男は浮気をしたあげく、妻の金を持ち逃げ。妻は気を病んで亡くなってしまう。

一方、男は妻の怨霊に取りつかれてしまった。魔除けの護符を貼って、家に閉じこもってはいたが、結局は怨霊に取り殺される。有名な牡丹灯篭とも似た怖~いお話です。

後日、吉備津の釜が鳴らなかったのは、やっぱり吉兆の占いがまちがっていなかったと囁かれたとのことでした。

怖いといえば、妖怪土鈴シリーズも色々あります・・・

見越入道(みこしにゅうどう)、ろくろ首、猫又(ネコマタ)、三つ目鬼、四つ目小僧、百目小僧、百目衣装の四つ目小僧、むじな(ノッペラボー)、元興神(がごぜ)、 豆腐小僧(とうふこぞう)、二口女(ふたくちおんな)、鵺(ヌエ)、猫又on鵺、妖怪つづら(舌きり雀の大きなつづら)、鬼が島の一つ目鬼、 鬼が島の2本角 クルクル目玉鬼、一つ目小僧、クルクル目玉の三つ目鬼、狸が化けた笠地蔵、クルクル目玉の化け猫、・・・

お次はどんな妖怪が跳び出すか・・・!?

妖怪土鈴シリーズ  鳴釜(なりがま)妖怪土鈴

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鳴釜妖怪は、釜が付喪神(つくもがみ:古い器物に霊が宿って誕生する妖怪)となった妖怪です。つまり長く使って古くなった釜に霊魂などが宿ったものということです。

『百器徒然袋』という江戸時代の妖怪画集では釜をかぶった毛むくじゃらの妖怪が、絵馬を手に吉凶を占っているような姿で描かれています。

妖怪の名前は斂女(れんじょ)といいます。この名前を覚えておきましょう。何故なら、魔物や妖怪は「本名」を知られると力を失うといわれているからです。

そこで、鳴釜妖怪ですが、『釜が音を鳴らしたら鬼が出てくる。その時には鬼の名前(斂女)を呼べば、すぐに消える。』そうです。

釜が音を鳴らしたら試してみましょう。

また、この土鈴が手に持っている絵馬には未(ヒツジ)が描かれています。2015年未年の干支土鈴の第1号です。

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